頭部の基準線
OML:Orbitmeatal base line---眼窩外耳孔線
ー眼窩中心と外耳孔中心を結ぶ線→外眼角(目じり)と外耳孔中心を結ぶ線と同じ
MR検査では鼻根部と橋延髄移行部を結ぶ線に近似し用いられます
RBL:Reid’s base line---Reid基準線/ドイツ水平線/人類学的基準線
ー眼窩下縁と外耳孔上縁を結ぶ線
AC-PC:Anterior comisure-Posterior comisure line---前交連・後交連線
ー前交連と後交連を結ぶ線
SML:Superior orbitomeatal line---上眼窩外耳孔線
ー眼窩上縁と外耳孔中心を結ぶ線
*OMLとRBLは10-15°の角度差を有する
ARL:Auricular line---耳垂直線
ーRBLと直交し外耳孔中心を通る線
上記それぞれ左右両側の基準線を結ぶ面が基準面となります
異なる基準断面の画像
OMLとRBLは10-15°の角度差があります。OMLは前方が頭側に傾斜のついた断面となり、基底核レベルでは側脳室側副三角と四丘体槽が描出されます。RBLは頭部の水平断面に近似し、後方が頭側に傾斜するため、多くは松果体が描出されます。
実際の画像では、プラン画像の有無などにより、解剖学的位置が多少変化します。
・・・プラン画像(位置決め画像)を使用
→頭部外傷時に骨折等の有無、義歯・ヘアーピンなどアーチファクトの原因物質の確認が出来る。定期検索時にスライスラインの再現性が高い、創傷処置によりガーゼで覆われていても基準線が確認出来るなど。
・・・プラン画像を使用しない(ガントリーで直接合わせる)
→被ばく線量の低減、検査スループットの向上などがあげられます。
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